Vol.12.3 想像力を膨らませる飾り
この席飾りでは、掛け軸 ”題名:なごり月” と、添えの万年青の鉢に、月之輪涌泉作の五彩絵付け鉢を使って山里の風景を、想起させています。
この場合も、あまりに写実的な図柄では、かえって景色を限定してしまいがちです。 先の野ばらも山里の風景を、想起させていますので、この飾りでは、少しくどくなったかも知れません。
特にこの席飾りだけを、じっくり観賞して頂く場合は、自慢の名品でありましても、他の道具(樹鉢)に変えた方が良いでしょう。
Vol.12.4 景色を広げる工夫
先の項目では、風景を想起させる道具立てを選びました。 これを逆に取り去ったり省略することで、そこに無いものを想像させることも、一つの方法です。
その位置に有るべきであろうものを、あれこれと想像させるのです。 この場合は、観る方と飾る方の価値観、ひいては人生観などお互いが、同等であることが条件となるでしょう。
そしてこれこそは、盆栽遊びの真骨頂かも知れません。 だから、一人よがりの思い入れは、厳に慎みましょう。 そして他の文化における約束ごとなど、より深い見識を求めて、研鑚に勤めなくてはなりません。
一寸堅苦しい話が続いてしまいましたが、私自身への戒も込めてあくまでも、気持ち的には自慢も程々にということです。
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