Vol.1   盆栽飾りの基本

 あらゆる年代層から、広く親しまれている趣味は、園芸が一番ではないでしょうか。 最近は、ガーデニングともよばれ、私たちの生活空間に、潤いをもたらしてくれています。 緑を育てることは、私たちにとっては、安らぎを求める趣味なのかも知れません。 まして、マッチ箱位の小さな鉢に植物を育てて、私たちにの身近に、置くことが出来る豆盆栽は、園芸趣味の中でも、究極の姿かもしれません。


 そして、育てる楽しさ、花が咲き実がなった時の嬉しさ、一年一年、着実に樹格が向上していく感動は、盆栽趣味ならではの醍醐味といえます。 作る楽しみ、飾る楽しみの中に季節感、空間美、古色感を表現し、 植物への理解と愛情によって, 人と自然との一体感を 楽しむ事ができます。 手のひらに乗るような小鉢にも、順応して生きることのできる植物は、 私たちに自然の醍醐味と心の安らぎを、与えてくれることでしょう。 


 私たちが盆栽を飾り観賞するとき、その理想は一盆上に、自然界に自生する樹木のすばらしい形姿・景趣を思い浮かべ、そしてその飾り席に込められた、席主の雅趣に触れることに有ると思います。 しかし盆栽趣味家の多くの方は、盆栽を育成し盆樹の形姿のみの観賞に重点を置きがちの様子です。


 私たちの盆栽飾りは、その目的に合わせて調度品を選び、私たちの盆栽観と日本固有の風土が育んだ美学との、「秩序の有る調和」を保つことを心がけています。 この積み重ねがやがては、盆栽の芸術性が認識され、他の芸術文化と肩を並べることができる様になると思います。


 従って、今迄は安易になされていた飾り作法をちょっと振り返り、調和と秩序のとれた盆栽飾りとするための、心配りも必要かと思います。 茶席・床間その他の席飾りの目的によって作られた美術工芸品でも、厳密にいって特徴や存在感などの不調和で不向きとされてしまう作品もあるのです。 また屋外で丹精されていたとはいえ、盆栽が直ちに格式をもった床間に上げられて、美術工芸品と品位・調和を保つことも、なかなか容易ではありません。


 ここでは、それらを踏まえながらも、なるべく簡略化し、床・席飾りの入門編としてまとめました。 細部において、従来からの方法や、既存の盆栽飾り各流派と相違する部分も御座います。 ご笑認ください。

 なお、盆栽の歴史や、本格的な盆栽飾りの作法につきましては、このホ−ムペ−ジの本意から外れますので、あまり詳しく紹介はしておりません。
 より詳しくは、"Vol.17 参考文献"を参照されるか、各流派や当該機関などに直接お問い合わせください。

雅・ボンサイアート 代表 樋口 武


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Appearance: 2000/10/26, Revision: 2006/08/01

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