| ”席飾り”を例にして盆栽飾りの基本的な事柄を、簡単に説明いたしましょう。 |
主木の五葉松は、枝先も充実してきて、一応の仕上がりを見ましたので、この盆樹を使って床飾りをして見たいと思います。
Vol.12.1 季節を表現しましょう U
会場は、雅風展を想定していますので、季節は冬です。 飾りに使う道具立ては、すべてに冬を強く表現するものを、揃える必要はありませんが、少なくとも他の季節を、表すものは避けましょう。 とくに、季節の流れに逆行するものは、ダメです。 ほんの少し季節を、先取りするのなら許されます。
主木の五葉松には、あまり季節感はありません。ここでは、野ばらの実で季節を表現しています。 実の残す数で、雰囲気を調節できます。 また、樹鉢の釉色を変えることでも調節できます。 しかし、冬季だからといっても、あまり寒々しく、暗くなり過ぎぬように、展示会などでは、周りの席との調和も、気に留めましょう。
参考 : Vol.11.1 Vol.11.2
Vol.12.2 想像力を膨らませる飾り
ここでは、掛け軸 ”なごり月” と、添えの万年青の鉢に、五彩絵付け鉢を使って山里の風景を、想起させています。 この場合も、あまりに写実的な図柄では、かえって景色を限定してしまいがちです。 先の野ばらも山里の風景を、想起させていますので、この飾りでは、少しくどくなったかも知れません。 特にこの席だけを、じっくり観賞して頂く場合は、自慢の名品でありましても、他の道具(樹鉢)に変えた方が良いでしょう。
Vol.12.3 景色を広げる工夫
先の項目では、風景を想起させる道具立てを選びました。 これを逆に取り去ったり省略することで、そこに無いものを想像させることも、一つの方法です。 その位置に有るべきであろうものを、あれこれと想像させるのです。 この場合は、観る方と飾る方の価値観、ひいては人生観などお互いが、同等であることが条件となるでしょう。 そしてこれこそは、盆栽遊びの真骨頂かも知れません。 だから、一人よがりの思い入れは、厳に慎みましょう。 そして他の文化における約束ごとなど、より深い見識を求めて、研鑚に勤めなくてはなりません。 一寸重たい話になりましたが、自戒も込めてあくまでも、気持ち的にはということです。
Vol.12.4 空間の使い方・間合いの取り方
Vol.12.4.1 これは、言葉で説明しにくいので、下に図を用意しました。 微妙な違いを、感じとってください。
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